赤杉尺卵中(国産材:吉野杉)
あかすぎしゃくらんちゅう
スギ/利休箸/割り箸の中では最高級品
最高級品の吉野杉でできた利休箸です。
千利休はお客様を招く日には必ず朝、吉野より取り寄せた赤杉の箸材を、お招きしたお客様の人数分だけ、利休自ら、一膳一膳、心を込めて小刀で両端を細く削って作ったといわれています。杉の削りたての香りもお客様に差し上げたいとの心使いからお招きする日の朝にそのお客様のためだけの箸を用意したそうです。その心遣いがお客様に喜ばれたことでしょう。
利休箸の原点は、毎年一月の十五日に東大寺で行われる結解(けっけ)料理で使われたもの。箸の中央部分のふくらみは、稲の穂が実った様子を表しました。そして、両端が細くなっている両口箸の意味は、片方は神様のもの、もう一方は人が使うため。つまり、一度の食事を神様と人が共に飲食することで神の魂を呼び込もうという願いがこめられているためだとか。
赤杉の特徴は、細かい柾目の美しさだけではなく、当たりの柔らかさと香りのよさです。しかも、繊細な料理の味を損なわない程度の香りという点でも優れています。
今回ご紹介する吉膳さんのお箸は、丹念に面取りされ、とても使いやすいものです。こだわりの手作り生産のため量産は出来ないそうですが、手作りだからこそのあたたかみが感じられます。割り箸の中では最高級品と言われる赤杉の箸の心地よい香りを楽しんでみてはいかがでしょう。