ニュース&トピックス

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3.11の東日本大震災以降、被災地各地では、自治体や民間ボランティア団体などが中心となって、その地域の森を活用する素晴らしい復興支援活動を行っています。
地域材でつくる温かみある仮設住宅の建設プロジェクトや、東北の森から得る薪や炭などの木質バイオマスエネルギーの活用など、そのひとつひとつに、知恵と熱いハートがあり、勇気づけられる活動が本当にたくさん!

私の森.jp編集部が注目する活動をまとめてご紹介します。
第2弾は、「復興住宅の建設支援」プロジェクト集。プレハブの仮設住宅は断熱性能が著しく悪いため、窓枠を流れる程の結露やそれによって起きるカビが大問題でした。木材には断熱と調湿作用があり、これを解決してくれます。東北の森が東北の人を救う。ぜひ応援していきたいですね。


●手のひらに太陽の家プロジェクト(宮城県登米市)
国産材と木質バイオマスを利用した共生住宅の計画
日本の森バイオマスネットワーク >プロジェクトページ
持続可能な復興共生住宅モデルの提案(PDF)

プロジェクト概念図/平面図・断面図例
手のひらに太陽の家プロジェクト


このプロジェクトは、ただ住宅をつくるだけでなく、ただエネルギーを届けるだけでもなく、本当の「共生」というテーマをかかげて、持続可能な未来に向けて動いているプロジェクトです。創ろうとしているのは、震災遺児や母子家庭、お年寄り10家族が安心して住めるコミュニティ長屋。
地域の森からいただいく木材で、地域の工務店の手によって創られ、木質ペレットを使った給湯、暖房システムが準備されます。しかも地域の食材を使った賄いが提供される予定とのこと。

地域の労働力、地域の自然資源を、持続可能な方法で活用し、みんなで力を併せて地域の本当の幸せを掴みに行く、ちょっと羨ましいくらい、素敵です。
そうそう、復興後、この建物は環境教育・自然教育の場として使ってもらうことを考えているのだそう!


●木造仮設住宅(岩手県住田町)
町産材のスギ、カラマツ(FSC認証材)を使用した木造一戸建ての仮設住宅
広報すみた(平成23年3月号4月号5月号
立ち上がろう気仙 ー東北地方太平洋沖地震への対応(PDF)

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NHKエコチャンネル「地元産木材で仮設住宅」
(動画でご覧頂けます)

岩手県の住田町は、「森林・林業日本一のまちづくり」を掲げる林業の街。森林の経営、木の切り出し、建材への加工、腕の良い大工による建築まで一貫した生産体制を持っていて、震災の前から仮設住宅の構想がありました。通常仮設住宅の建設には県の認可などが必要ですが、陸前高田市など津波の被災地に隣接する住田町では、「待っていられない」と町が独断で震災3日後には建設を決定、わずか二週間後には建設を開始していました。

一戸あたり250万円という建設費用はプレハブよりも安い上、夏涼しく冬暖かく、結露の心配もいりません。木のつくる柔らかな空気が疲れた心と身体を癒してくれそうです。100%住田町産の木材(スギ・カラマツ)が使われていて、しかもそのうちの7割がFSC認証材というところも素晴らしい。

さらに、町内の木材加工会社「けせんプレカット事業協同組合」の工場では、正規従業員の労働時間や給与を削減し、隣接する被災地からの雇用を受け入るという、ワークシェアリングによる支援も行っています。75人の臨時職員を募集し、グループの6割近くが住田町以外の被災からの雇用で、連日仮設住宅や復興に向けての住宅用の部材を生産しています。

そして、住田町独自で勧められていたこの取り組みを応援しようと、森林保護団体 moreTreesがいち早く支援金集めに立ち上がりました。当初は無認可の「仮設住宅」とは認められないとされていましたが、話合いの末、完成後の住宅のを県が「借り上げる」方針が決まりました。しかし、今 moreTreesが支援に入ったことで、県の補助を受けずに、民間の善意だけで地域の力による「仮設住宅」の建設を可能にする道が新たに開けています。

今も、プロジェクト「LIFE311」では3億円の調達を目標に支援活動が続きます。
LIFE311 more trees 被災地支援プロジェクト
http://www.facebook.com/LIFE311(Facebook)

※5月31日(火)22時〜放送(テレビ東京)の 『ガイアの夜明け 仮設住宅7万戸の真実』の中で、住田町とLIFE311の取組みが紹介されました。


●震災復興応急住宅モデル「どんぐりハウス」
東海大学チャレンジセンター3.11生活復興支援プロジェクト
Facebook(建設中の写真や最新情報はこちら)

震災復興応急住宅モデル「どんぐりハウス」
(http://www.facebook.com/lifecare3.11?sk=photos より転載)

「応急住宅」は、行政がプレハブ式仮設住宅を設置するまでの期間、被災者の簡易的居住スペースや現地ボランティアの活動拠点として利用することを目的とした簡易的住居スペース。

国産の間伐材のウッドブロックを積み重ねてつくるしくみになっているので、短期間で学生やボランティアの手で建設することができ、また解体もしやすいので被災地の需要に併せて、比較的簡単に移動させることができるというもの。しかも、屋根にはソーラパネル、LED照明を備えます。

「どんぐりハウス」第一棟目は大船渡市越喜来泊地区の公民館となりました。木材の調達(今回は岐阜のヒノキ)やプレカットなど、すべて東海大学の学生たちが身体を動かして準備をし、組み立て作業は被災地の方と一緒に行ったのだそうです。学生にとっても、被災地の皆さんにとっても、明日に向けて嬉しい手応えとなったのではないでしょうか。

5/21-22に開かれた「第6回ロハスデザイン大賞2011新宿御苑展」で展示された「どんぐりハウス(写真)」は解体され、宮城県へ搬送されたとのこと。今後東北の建設候補先が絞られ、6月中旬には2棟目の建設が始まるそうです。

参考記事(2011/5/10)
asahi.com 地域の絆守りたい「応急公民館」学生手作り 大船渡 - マイタウン岩手


→ 日本の森林・木材資源を活用した支援活動まとめ(その1:エネルギー編)