2012.10.01

311後の「ふくしま」より

前回の記事をアップしてから、1年7ヶ月が経ってしまいました。
私が住む裏磐梯は、福島県の会津地方に位置しています。昨年3月11日に起きた東日本大震災、そして、それに続いて起きた東京電力福島第一原発の事故、それによって、私の住む場所も少なからず被災しました。地震は今まで体験したことがないぐらいの大きさでしたが、幸いライフラインも止まることがなく、被害はほとんどありませんでした。しかし、その後は原子力発電所が津波により電源喪失したということで、予断を許さない状況になりました。

当時のことを振り返ると、とてもとても長いスペースを割く必要があるのですが、簡単に振り返れば、昨年は放射能の状況について様々な情報があり、混乱の1年でした。持続可能な暮らしの実践のためにここに移り住んできた私にとっては、この自然が汚染されることは、致命的なことでした。その状況を把握し、受け入れ、何を選択するかを決断するというプロセスは、今でも終わっていないかもしれないのですが、1年が経ち、汚染状況がわかってきたところで、今年は自分がどういう動きをしていったら良いかを考え実践していけるようになった年といっても良いかと思います。

2011年3月11日から1年半以上が経った今、あの日を境に、一つのものが終焉を迎え、新しい何かを迎え入れることになったと感じています。

このブログも、何か書きたいと思いながら、言葉にならない何かを、ここ「ふくしま」で感じ続けてきて、なかなか、まとまった文章を書くことが出来ずに、こんなに時間が空いてしまいました。放射能のこと、人と人との繋がりと分断、人と自然の繋がりと分断、田舎と都会、古い時代の終焉と新しい時代の始まり、人間としての進化のこと、見えにくいものに目を開き、聞こえにくい小さな声に耳を傾けなければ調和した世界はつくれないこと、様々なことについて、伝えたいことがたくさんあります。

これから、日常の暮らしのこともつづりながら、福島で考えること、感じていることについても何か書いていけたらと思っています。これからもよろしくお願いします。

*昨年の震災当時のことなどは、ブログに書いていますので、こちらもご参照ください。
ブログEcological Medicine

【お知らせ】
2012年10月20日に開催される森林療法フォーラム2012にて、裏磐梯での暮らしのこと、311以降の福島のことなどをお話しさせていただく予定です。今年のフォーラムのテーマが「エンパワメント」ということですが、人が自分の中にある力を感じ、生きるために何が必要なのか、そして、森とともにあるライフスタイルはどう寄与するのか、私なりに感じていることをお話させていただこうかなと思っています。

森林療法フォーラム2012
開催概要やお申し込み方法など、詳細は上記のページをご覧ください。

 

Comments

なんらかの形として心に行動に一生涯私の中にあなたの書いた文書を人に伝え続けて自分自身の心に留めて生きます。素敵な文書をありとう。

安倍香代さま

コメントありがとうございます。
言葉に出来ることっていうのは、ほんの一握りなんだなと感じる今日この頃です。そんな文章を読んでいただき受け止めてくださりありがとうございます。

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