「森の案内人」に憧れたら、まずこの本から始めよう。
インタープリター(自然観察指導員)の方と一緒に森に入ると、いろいろなことを教えてくれる。木の名前や、その木にまつわるエピソード。動物たちの残した痕跡。自分一人で歩いていたら見過ごしていたようなことを次々に見つける能力にほれぼれする。そして木の名前も動物の名前も全然知らないのに、「ああ、あんな風になりたいなあ」と憧れてしまう。そんな思いをした方は、ぜひこの本で第一歩を踏み出してみてください。
「第1章 森の樹木と生きもの」は、針葉樹と広葉樹の違いやその種類、木の成長や森の成り立ちについての非常にベーシックな解説が大変わかりやすくまとまっている。ここまで読んだだけでも「二次林というのはね……」なんてうんちくを語りたくなってしまうはず。でももう少しお待ちを。「第2章 森の環境・森のはたらき」まで読むと、森が我々人間のくらしにとって、どれだけ様々な面で恩恵をほどこしてくれているのかが頭に入る。ここまで来たら、森の魅力を語る上手な語り部をめざしましょう!
名古屋でCOP10が開催される2010年は国際生物多様性年。ニュースを見ていてお子さんに「セイタイケイサービスって何?」なんて聞かれ時は、どぎまぎせずに、にっこり笑ってこの本を広げてみるといいかもしれません。
(編集部:たかしな)