ずっと大切に、傍に置いておきたくなる絵本
表紙はもちろん、ページを開いた瞬間から、
イラストがかわいい!
ポップアップがかわいい!
ページいっぱいの緑色がきれい!
そして、主人公のナマケモノ。
うーん。どこにいるの?いないじゃないの?!
あ、こんなところにボンヤリぶら下がっている(笑)!
こちらに迫ってくるような森の木々や、
さえずりが聞こえてきそうな色とりどりの鳥たち。
脳内のマイナスイオンを全開に、次のページを開くと
真っ赤なショベルカーが現れ、何やら不穏な動き。
土地開発業者たちによる森林破壊が行われ、
ページをめくるごとに、緑色の面積が減っていき、
動物もいなくなり、やがてページは真っ白に・・・。
なんだか、これはどこかで聞いたことのある話に似ている。
このところニュースで耳にする里山荒廃と熊被害のことや
ツキノワグマ、ニホンカワウソ絶滅種指定のこととか。
物悲しくなって、次のページを開くと、
ひとりのヒトがやってきて、何もない大地の前で一言こう言います。
「ここに 森が あったらなぁ・・・」
ここから先の展開をここでお伝えしたくて
口がモゴモゴ動いて仕方ないですが、言いません。
どうか、本を開いて実際にご覧になってください。
人の森を想う気持ちと、ほんの少しの行動が
とても素敵な結果を作り出す力になるのだという
力強いメッセージが込められた本です。
(編集部:もりい)