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「たいせつなものはどこにある?」
天の声か心の声か、どこからともなく聞こえてくる声が誘う言葉は「たいせつなものをさがしにゆこう」。
声に促されるまま、ページをめくると、森の中の大きな川、花畑、公園から聞こえる笑い声、おいしいオヤツのクッキーのにおい、大事な思い出の本、星空に願った希望・・・次々とたいせつなものが挙げられていきます。
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でも、声は最後に言うのです。「いちばん だいじなものが 森のなかに ある。きみの いちばん たいせつなものが そこに ある」。
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森の静かでゆっくりと流れていく時間は、規則的で普遍的。劇的な大きい変化もなく、単調に過ぎていくその姿は、何も特別なことが起こらないがゆえにつまらないように見えがちです。
けれど、あたりまえに流れていく日常の時間が、実は尊いものであり何よりも大切なことなのだ、ということを"声"が私たちにやさしく語りかけてくれているようです。
(スタッフ (も))