「いま知っておきたい大切なこと」を一冊に凝縮
森の幼稚園、森林セラピー、森の健康診断、森林バイオマス、森のプロの育成……。「私の森.jp」を立ち上げたばかりの頃の編集会議で、取材・勉強テーマとして話されていたことが、みんな(!)ここに書かれている。そんな一冊。そしてつくづく「森の時間」について考えさせられる。森のことは、30年、40年単位で考えられる人が取り組まないと見誤ってしまう、年単位や四半期単位で評価する世界とは全く別なものなのだ、と。
この本は教育や学び、人を育てることや学んでいくことについての本でもある。あるいは、自分たちが来るべき世の中をどうしたいのか、次の世代にどんな世界を残そうとしているのかについて考えさせられる本でもある。ヘヴィな問題はいろいろあるが、30年後、40年後の未来像からバックキャストすればなんとかなるかもしれない。この本に紹介された数々の取り組みからはそんな希望を感じさせてくれる。
PS.
いま子育てしている人は、立ち読みでもいいので第一章を読んでみてください。子どもを森に連れていきたくなることまちがいナシです。あと、日本の森の現状を上手に人に話したい人は、巻末の「おわりに」が参考になります。5分で頭に入ります。
(編集部:たかしな)