※表紙画像は平成27年版です。
そろそろ“来年のカレンダー”を買いませんか?
「来年」といっても西暦2016年のことではありません。平成27年の旧暦のお正月は、西暦でいうところの2月19日なのだそうです。ずいぶん大きくずれるんですね! 明治6年に西暦に切り替わる以前に使われていた旧暦(太陰太陽暦)は、月の満ち欠けに合わせて、新月を朔日(ついたち)として、1カ月が29日か30日となっていて、今のカレンダーとはまるで違います。
今回ご紹介する『旧暦棚田ごよみ』は、旧暦のお正月から始まるカレンダーに、日本各地の美しい棚田の写真を合わせたもの。もちろん西暦の月日とも対照していますし、月の満ち欠けの図や、「大寒」「立春」などの二十四節気、さらに細かく季節の変化を表す七十二候などを合わせて、紙面が構成されています。
こう聞くとずいぶんややこしそうに思えるかもしれませんが、余白をたっぷりとって、文字のメリハリで要素が整理されていてとても見やすいのです。季節のイベントを巧みに表現していて興味深い七十二候は、数が多いのでつい読むのをためらいがちですが、この「こよみ」では上手に整理していて、一つ一つ読んでみたくなります。
さらに『旧暦棚田読本』という、棚田と旧暦に関するミニブックもついていて、一気に旧暦について詳しくなれそうです。読本の最初には「なにかと急ぎ足になりがちな現代にあって、ゆっくりと流れる棚田の時間に旧暦のリズムを当てはめてみると、とても心地よく感じます」とありますが、まさに同感。この「こよみ」があれば、森で過ごす時間にも似た、のんびり流れる時間を運んで来てくれる気がします。
(編集部:たかしな)