U・Iターンで田舎に暮らす若者たちの時間。
ジュエリー工房を飛び出して奥出雲にIターン。造林作業員となり、次は米作りに取り組む妹尾さん。春夏秋は農作業、冬は自分の古民家スタジオで曲を作る「ファーマーミュージシャン」を目指す海さんなど、10組の島根県で農林水産業を営む若者たちにインタビューした、リアルな生活の記録。
U・Iターンして最初は何も出来ないところから、心熱き師に出会い、少しずつ作業を見よう見まねで身につけていく。徐々に地域にも溶け込み、結婚し、古民家を手に入れる。まずは養鶏から始めるが一朝一夕には上手くいかない。鶏が病気になって死んでしまったり、とれる卵には今でもバラツキがある。それでもみんなが応援してくれる田舎のぬくもり……。そんな田舎でなければ味わえない喜びも苦労も、この一冊にギッシリ詰まっている。
都会暮らしに疲れた方、田舎暮らし及び島根県に興味のある方、U・Iターンを考えている方、ぜひ一度手にとってみてください。写真がいっぱいで、土の匂いがして来そうな臨場感あふれる一冊です。
(編集部:おおわだ)
今回編集部がこの素敵な本について知る事ができたのは、編集を担当したスタッフの方が、「私の森.jpで取り上げて下さい」とご案内を下さったことにはじまります。「鄙(ひな)びと」(※鄙とは田舎のこと)と称する5人の編集スタッフのみなさんは、島根を愛する県農林水産部の若手職員たち。コンセプトの策定からインタビュー・写真撮影・原稿執筆までの作業の全てを彼ら自身の手で行ったといいます。どのページからも、取材者と取材される方との信頼関係が伝わってくるようで、地元を愛し愛されて、島根地方の今を生きる若者たちの伸びやかさが心地良く、東京者からはちょっと羨ましい感じ! UIターンを考えている方、是非お手に取ってご覧下さい。Webからも購入できます。
(編集部:あかいけ)