肉球とフンの写真が満載!
「フィールドサイン」とは、野生動物が残した足跡やフン、食痕などの「生活痕」をのことを言います。森を歩いていると、動物たちの居た痕跡はあちこちに見つかります。特に秋から冬にかけて、広葉樹が落葉し雪が地面を覆ってしまうと、足跡、木の実の食べ痕、フン、木の上の巣などが、初心者にも簡単に見つかるようになります。
雪上に点々と続くウサギやカモシカの足跡や、ちょっとした雪の窪みに黒くまとまったフンが見つかると、そこには姿の見えない動物たちの様子が想像できて、なかなかに楽しいものなのです。寒いけれど、これが冬の森歩きの楽しさです。
この本は、足跡や、フンの違いを淡々と並べた図鑑タイプのガイドブックではありません。各動物毎のページには、豊富な写真と、思わずクスリと笑ってしまうようなイラスト、そして「なるほど!」な面白コラムが丁寧に纏められていて、読み物としてもおススメ。足跡を読み取るために知る動物の歩き方や指と肉球の解説、そして様々な形のフン(こちらも当然写真入り!)解説も分かり易く、初心者でも楽しく学べる内容となっています。なにせ肉球とフンの写真が満載なので、子どもにも大受けしそう。 初心者はもちろん、森林インストラクターやエコツアーガイドのようなフィールドワーカーにもきっと役立つ素敵なガイドブックです。
(編集部:あかいけ)