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神道の逆襲

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神道の逆襲

著者:菅野 覚明
出版社:講談社(講談社現代新書)
価格:968円

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神道の逆襲
 

神さまに会いに! 森に出かける理由が一つふえた。

2013年は5月に出雲大社の「平成の大遷宮」があり、伊勢神宮では平成17年から始まった式年遷宮がフィナーレを迎える年。このきっかけにお参りして、日本の神さまに興味を持ったという方も多いのではないでしょうか? そんな方なら興味をもつかもしれないのがこの本。

『神道の逆襲』というタイトルはポップすぎる印象もありますが、中身はいたって真面目です。「日本の神道には教義がない、あやしくて荒唐無稽だ」などといわれがちな神道を、思想史的に振り返り整理してくれます(ちなみに第23回(2001年) サントリー学芸賞を受賞(思想・歴史部門)しているとのことです)。

吉田神道とか垂加神道とか、国学者の本居宣長とか平田篤胤とか、聞いたような名前がどんどん出てきます。クセのあるキャラクターが次々に登場し、思い思いのやり方で神道を体系化しようとする様子が面白く、「なるほど!そういう意味だったんだ」と感心したり、「その価値観は今も残っているなあ」と確認したり、発見がたくさんあります。ただし、通読するには少々手ごわいかもしれません。

でも大丈夫。私の森.jp的には、第1章「神さまがやってきた」を読むだけで十分に楽しめるはず。神さまの出現の仕方や、神さまの訪れを感じ取るとはどういうことかについての解説は特にオススメです。神さまは、祀る道具に宿ることもあるし、時として飼い猫に宿ることもある。もちろん噴火や地震のような天変地異の形であらわれることもある。なんて話には素直にワクワクします。

神さまは人間にとっていいことももたらすし、悪いことももたらす存在なので、とにかくきちんとおもてなしをして満足してお帰りいただくことで、平和な日常を取り戻すことが祀るということだそうです。いずれにしても平和が破られ、非日常が訪れる状態こそ、神さまを感じる瞬間、神さまが出現している状態だというのです。

だとすると、森を離れて町に暮らす私たちが町の暮らしをしばし離れて、森に入ることはこの非日常を求めてのことなのではないでしょうか。日常を離れて、いつもとは違う時間の流れや音や光や香りや触感に包まれて植物や動物と触れながら過ごして、ひょっとするとご神木のような大きな木を見つけたり、けたはずれの大岩を眺めたりする。まさに神さまを感じる体験そのもののような気がします。次に森を訪れる時は、そんなことを考えながら森を感じるとよいかもしれませんね。

(編集部:たかしな)

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