こんにちは、私の森.jpのあかいけです。
映画配給のユナイテッドピープルさんから、私の森.jpにも縁があるかもしれない、とある映画をご紹介いただきました。
映画『静寂を求めて -癒やしのサイレンス-』
◆公式サイトより
http://unitedpeople.jp/silence/
この作品は、現代の公害と言われる騒音に焦点を当て、静寂な時の大切さを伝えるドキュメンタリーです。
現代の都市部に生きる私たちがどれだけ音の洪水の中にいるのか、そしてそのことで何を失っている(かもしれない)のか、そもそも「騒音」とは「喧騒」とはどんな音か、デシベルで計測できる音の正体は何か、それらのない静寂とはどんな状況か、耳を澄まして考える機会を与えてくれます。映像も美しくて、日本の禅寺や裏千家の茶室の、凛としてしっとりとした緑の美しさなどは、私の眼というより、皮膚が見ているような、五感を預けてしまえるようなそんな映像でした。
人は大きな音にも慣れるといいます。音に溢れた都市生活の中で、私がいつも森を恋しく思うのは、いのちの音に溢れた、あの多様で濃密なサイレンスを求めているからなのかもしれません。
私の森.jp編集部スタッフからの感想も素敵なので併せてご紹介します。
「静寂とは、dBで表される音の小ささだけではないのだ。たとえば、風が流れ、梢がざわめき、鳥の声やせせらぎが聞こえる森で音を測定すれば、そこそこのdBにはなる。でも、その森に座して自分の内なる声に耳を澄ますならば、そこには周囲の音とは別次元のサイレンスがある。
また、教会で賛美歌を歌うとき、お寺で声明を唱えるとき、大勢の合唱はdBを上げるけれど、響きの中に居る人の心には不思議と静けさがあったりする。そう思うと、ノイズが氾濫する街に生きていても静寂というパラレルワールドに迷い込むことができそうな気がしてくる。多分わたしにとっての静寂とは、内なる声を聴く時であり場なのだ。」(大和田)
◎奥多摩の森に宮崎良文教授が登場します。
私の森.jpでも著書を紹介している環境研究家の宮崎良文教授の取り組みが紹介されていました。
先生は長年にわたり、自然セラピーについて、その効果を照明する研究に取り組んでおられ、近年海外からも注目されています。
自然セラピーの科学 : 予防医学的効果の検証と解明
*以下、公式サイトより転載
静寂を求めて -癒やしのサイレンス-
現代の都市生活は一時たりとも無音状態が存在しない。あらゆるノイズに囲まれており、静寂な時を持つことが特別なことになっている。交通機関などからの騒音は睡眠障害、心疾患など私たちの健康にとって大気汚染に次ぐ重大な公害問題だと世界保健機関(WHO)は指摘する。そんな中、宮崎良文教授は、森林浴によって都会人がリラックスし、ストレスが軽減することや、低下していた免疫機能が改善することを大学医学部等との共同研究で確認した。作曲家ジョン・ケージは無演奏の曲「4分33秒」で、演奏以外の「無」を聴き、そして観るという全く新しい体験をもたらした。『静寂を求めて』は、あらゆる音に囲まれて生きるこの21世紀を、静寂、音楽、騒音などの音に焦点を当て、健全に生きるための方法を探究するドキュメンタリーである。
監督:パトリック・シェン プロデューサー:パトリック・シェン、アンドリュー・ブロメ、ブランドン・ヴェダー
出演者:グレッグ・ヒンディ、宝積玄承、ジョン・ケージ、奈良 宗久、デイヴィッド・ベチカル、宮崎 良文 他
81分/2015年/英語・日本語
配給:ユナイテッドピープル 原題:IN PURSUIT OF SILENCE