森のクイズ
Q
Q森のクイズ No.134

虫送りの別名に登場する『平家物語』の武将の名は?

日本各地に見られる害虫駆除の行事には、「虫送り」「虫追い」「ウンカ送り」など様々な別名があります。その一つに源平合戦の頃、非業の死を遂げたある武将に因んだ名前もあります。それは誰でしょう?

  • 上総広常(かずさ ひろつね)
  • 斎藤実盛(さいとう さねもり)
  • 木曾義仲(きそ よしなか)
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正解

2斎藤実盛(さいとう さねもり)

愛媛県西予市城川町「実盛送り」の行列

愛媛県西予市城川町の実盛送りの行列

西予市城川支所公式Facebookより
2020年6月10日投稿分

西予市城川支所公式Facebookより
2015年7月14日投稿分

虫送りの行事は、稲などの農作物につく害虫を駆除・駆逐し、豊作になるように祈願するお祭りです。日本各地に見られ、春から夏にかけて稲の生育に重要な時期に行われ、村人が地域の寺社に集まって神事や法事を行った後、夜、松明を焚いて水田を練り歩き、稲に付いた虫を集め村境まで送り出すというのが一般的です。

虫による害は、不幸な死を遂げた人の怨霊と考える御霊信仰があり、藁人形を作って悪霊にかたどり、害虫をくくりつけて、鉦や太鼓を叩きながら行列して村境に行き、川などに流すことが行われる地域もあります。

丸山千枚田の虫送り(三重県熊野市)
虫送りは、昭和28年までこの丸山地区で行われていた。
現在は農耕行事として復活。夕刻に千枚田に松明が灯される。

「虫送り」の別名として「実盛送り」「実盛祭」「サネモリサン」などの名前がありますが、これは源平合戦の平氏側の武将・斎藤実盛にちなんだものです。実盛は東国の有力な武将として『平家物語』にも何度か登場し、その最期については稲に関係するこんなエピソードが残されています。

平氏は木曾義仲追討のために北陸に出陣しましたが大敗。実盛は死を覚悟して、敗走する軍のしんがり(最後尾)を受け持ち奮戦しました。しかし、乗っていた馬が田の稲株につまずいて倒れてしまい、実盛はそこで源氏の兵に襲われ討ち取られてしまったと言います。その恨みから、実盛は稲を食い荒らす害虫に化身して害をなすという言い伝えです。

参考リンク
『日本民俗大辞典 下』p665~「虫送り」について。
Wikipedia「虫送り」
Wikipedia「斎藤実盛」
西予市城川支所公式Facebook