のかごに入れたネズミ、金属のかごに入れたネズミ、コンクリートのかごに入れたネズミ、それぞれの生存率を比較したところ、木のかごに入れたネズミが一番長生きした」という話を聞いたことがあります。
木は動物にやさしいのですね。もちろんヒトという生きものにも。そんな木のやさしさは、緑の中を歩くとやすらぐという体験によって誰もが実感していることでしょう。この癒し効果の正体は、樹木が発するすがすがしい芳香「フィトンチッド(精油成分)」。フィトンチッドが人体に与える有益な効果は、主に3つあります。
まず、抗菌・防虫。木自身が有害な微生物や害虫から身を守る働きです。次に、消臭効果。枯れた木や動物の死骸などがあるにもかかわらず、爽やかな空気が広がっているのは、フィトンチッドが森を浄化しているからです。そしてもう一つは、リフレッシュ効果。自律神経を安定させて、肝機能を改善したり快適な睡眠をもたらします。
近では、こうした人体への効果が科学的にも解明されてきました。森林総合研究所生活性物質研究室の実験データによると、フィトンチッドによって血圧が下がり、脈拍が落ち着き、ストレスを感じた時に分泌されるホルモン「コルチゾール」の濃度も下がることが確認されています。さらに加えて、森林浴で「ヒトNK(ナチュラルキラー)細胞数および細胞内の抗がんタンパク質が増加した」という研究結果も。つまり、緑の中を歩いたりすることによって細胞が活性化され、免疫力を高めることができるというのです。
うした効果に注目が集まり、森林浴より一歩進んだ「森林セラピー」が盛んになっています。森林セラピー実行委員会(社団法人 国土緑化推進機構)では、生理・心理・物理実験により癒し効果の検証がなされた全国24か所の森を、「森林セラピー基地」「森林セラピーロード」として認定しています。
自然の中でやすらぎたい!そう感じたら、森林セラピーに出かけませんか。