住所 |
高知県高知市しなね2丁目16-1
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御祭神 | 御祭神は、味鋤高彦根神(あじすきたかひこねのかみ)、一言主神(ひとことぬしのかみ)です。 |
由緒 |
創祀の詳細は不明。 境内東北にある「礫石(つぶていし)」と呼ばれる自然石を、古代において磐座として祭祀したものと考えられています。 ※「礫石」の由来にかかわる伝承が「鳴無神社」にあります。 延喜式においては式内大社に列格。「都佐坐神社」と称され、皇室の崇敬あつく勅使の参向もしばしばありました。 鎌倉時代初頭には「土佐国総鎮守一宮」とされ、神仏習合の中、「土佐高賀茂大明神」と称されました。 室町時代には、武門の崇敬あつく、長宗我部元親が、本殿、幣殿、拝殿を再興しました。 |
公式リンク | http://www.tosajinja.i-tosa.com/ |
アクセス | JR土佐一宮駅より徒歩約15分。高知市街よりの定期バス(はりまや橋電停→県交バス医大病院行きなど)も運行しており、「土佐神社前バス停」で下車。 |
高知県高知市しなねの地にお祀りされている土佐神社。
地元の方からは親しみをこめて「しなね様」の名で呼ばれています。
創祀は古く、古代より「つぶて石」と呼ばれる磐座(いわくら・神が宿る自然石)をお祀りしていたものと考えられています。
平安期には「式内大社」に列格され、その後皇室や武士からの崇敬あつく、時の権力者たちから寄進された建物などが目を引きます。
参道の入り口には、第二代藩主・山内忠義公が建立した「楼門(ろうもん)」が配されています。
木々に囲まれた気持ちのよい参道の先には鳥居と社号標。
社号標に書かれた「土佐神社」の文字は、橋本龍太郎元首相が書いたものです。
土佐神社の参道入り口に建つ「楼門(神光門)」
土佐神社の鳥居と社号標
国指定重要文化財に指定されている御社殿は、1570年に長宗我部元親公によって再建されたもの。
この御社殿、造りがたいへん見事です。
拝殿、幣殿、御本殿が十字の形をつくる独特の形状で「入りとんぼ」と呼ばれています。
御社殿の向かって左手後方には「三社殿」がお祀りされ、その奥に「社叢(しゃそう)」への入り口があります。
「トンボ形(十字形)」の御社殿。珍しい造り。
三社殿。左から、事代主神社、西御前神社、大国主神社。
社叢には光が入り、しっかりと手入れも施され、清々しさに満ちています。
木々と呼吸を合わせながら、ゆっくりと歩かれてみると良いと思います。
社叢の中では、ものすごい存在感の「ご神木杉」、天照皇大御神と豊受大御神をお祀りしている「神明宮」、そして古代祭祀場跡でもある「つぶて石」などに出会うことができます。
「つぶて石」は幅2m×長さ3mほどの石で、少し離れた浦ノ内に祀られていた神が、新しい鎮座地を求め投げた石と伝えられています。
光にあふれた清々しい社叢
(左)ご神木の大杉(右上)古代祭祀場の跡地「つぶて石」(右下)境内を流れる小川。奥に「みそぎ岩」。
その他、境内には「みそぎ岩」「放生池と巌島神社」「鼓楼」などもあります。
特に放生池の周囲からは、神気が舞っているような印象を受けました。ぜひ足を運んでいただければと思います。
放生池に浮かぶ巌島神社。
鼓楼(国指定重文)
土佐神社は境内の外にも見どころがあります。
少し離れた北西の飛び地にあるのは「御手洗池(みたらいいけ)」です。
ここではかつて「雨乞いの神事」が行われていました。
北東の飛び地には「瀧宮」があります。
神域感あふれたすごい場所で、ここにも神が宿る自然石・磐座(いわくら)がお祀りされています。
古代祭祀の名残りを伝える土佐神社。
いにしえの人達の祈りに触れることができる社です。
どうぞお参りくださいませ。
(左)雨乞いの神事が行われた「御手洗池」。(中)瀧宮。神域感あふれるすごい場所。(右)瀧宮の磐座(いわくら)。
土佐一宮 土佐神社のWebサイトより
動画「しなねの森へのいざない」
大木さんが運営しているぶらり寺社めぐりより
土佐神社(高知):ぶらり寺社めぐり