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住所 |
京都府京都市左京区鞍馬貴船町180
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御祭神 | 御祭神は、高龗神(たかおかみのかみ)です。奥宮には闇龗神(くらおかみのかみ)をお祀りしています。 二柱とも水の神で、古くより祈雨の神として信仰されました。 ※貴船神社があるこの地は、鴨川の水源地とのこと。 |
由緒 |
全国の貴船神社の総本宮。 創建年代の詳細は不明ですが、貴船神社の社伝では、第18代・反正天皇の時代(西暦406年~410年)の創建と伝えられており、初代天皇・神武天皇の母である玉依姫(たまよりひめ)の御神霊が「黄色の船」に乗って現れ、水神をお祀りするよう神託を告げ、この地に社を建てたことに始まるとされています。 ※貴船神社(きふねじんじゃ)の名前は、この「黄船(きふね)」に由来すると伝えられています。 御祭神が水の神様であるため、平安時代より、雨乞いや晴天祈願の儀式が行われました。現在でも心願成就、縁むすび、防火の神様として人々からの信仰を集めています。 |
公式リンク | http://kibune.jp/jinja/ |
アクセス | 叡山電鉄叡山本線「貴船口駅」下車。社殿までは徒歩約30分。 |
京都駅の約15km北方にそびえる「貴船山(標高:700m)」と「鞍馬山(標高:570m)」。
貴船神社はその両山の間を流れる「貴船川」沿いに鎮座しています。
叡山電鉄の貴船口駅を出ると、すぐ近くに朱色の一の鳥居が立っています。
ここから貴船神社の御社殿まで30分ほど歩くことになるのですが、道沿いに流れる貴船川がたいへん気持ちよく、そして趣き深く、楽しい時間を過ごすことができると思います。

一ノ鳥居。叡山電鉄叡山本線「貴船口」下車すぐ。
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参道沿いを流れる貴船川。
貴船川は鴨川や淀川の源流になっている川で、社伝によれば、古代に海神の娘神(玉依姫)がこの川を舟に乗ってさかのぼり、水神をお祀りするようにとのお告げを下したとのことです。川沿いにはいくつもの社がお祀りされ、神石も点在しています。
美しい景観に心を溶け込ませ、せせらぎを楽しみながら、心の中の濁ったものを水で洗い流すようなイメージを持ちながら歩いてみられると良いでしょう。
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参道の「蛍石」。蛍の名所とのこと。
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参道横に鎮座する梅宮社。御祭神は、木花咲耶姫命。
二の鳥居に到着すると、貴船神社のシンボルとも言える美しい参道の石段が目に入ります。
延々と立ち並ぶ朱色の灯篭。
実に絵になります。
階上にある本宮の御本殿も美しく、また御本殿の周囲にお祀りされている末社や石庭、樹齢400年と言われる御神木の桂なども見ごたえがあります。
漂う空気を味わいながら、気持ち静かに、ゆっくりと参拝されることをお勧めします。

(左)貴船神社のシンボルとも言える参道の石段
(右上)本宮の御社殿
(右下)石庭(せきてい)。天津磐境(あまついわさか)とも呼ばれ、船の形に石組みされた庭。
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奥宮の参道。木漏れ日が心地よい。
本宮で参拝をした後は、奥宮に足を運んでみましょう。
はじめは旅館街の中を歩くことになりますが、参道の中ほどにある「結社(ゆいのやしろ)」を通り過ぎたあたりから、神域感がぐっと増してきます。
※「結社」は「奥宮参拝の帰りにお参りするのが古来からの習わし」とのことです。
杉並木の参道には木漏れ日が射し、清々しい空気に満ちています。
樹齢1000年と伝えられるご神木「相生(あいおい)の杉」もぜひご覧になってみてください。
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結社(ゆいのやしろ)
御祭神は、磐長姫命(いわながひめのみこと)。
古来から縁結びの神様として信仰を集めている。
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ご神木・相生の杉(あいおいのすぎ)
同根から二本の幹が伸びている。かなりの巨木で、樹齢1000年と伝えられる。
奥宮は人気が少なく、神秘的な空気がたちこめています。
ここはかつての本宮とのこと。
心を整え、失礼のないよう参拝を行いたいものです。
奥宮の地には、奥宮の御本殿や船形石(ふなかたいわ)など、拝したい場所がいくつもあります。
それらの場所では心を透明にし、ただ感謝の念をそそがれると良いでしょう。
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奥宮の御本殿
かつての本宮。御祭神は、闇龗神(くらおかみのかみ・水神)
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船形石(ふながたいわ)
玉依姫が「黄色の船」に乗って貴船川のこの地に至った際、船を人目に触れないように小石で積み囲んだものと伝えられている。
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結社の社叢
神秘的な空気に包まれた場所。
奥宮を参拝した後は、一度通り過ぎた「結社」へ向かいます。
御祭神は「磐長姫命(いわながひめのみこと)」で、古来から縁結びの神様として信仰を集めています。
結社の周囲に広がる森は幽玄な空気に包まれており、何かの気配のようなものを感じます。
「参拝者の美しい心が試されている」そんな気もいたします。
この場所も透明な心と感謝の思いを抱かれ、参拝されると良いと思います。
美しき景観、そして美しき参道と社殿が印象的な貴船神社。
参拝の際に心がけた「心の美しさ」を保つことができれば、きっと良縁にも恵まれることでしょう。
どうぞご参拝くださいませ。