原生林と天然林の違いは?
森は、その成り立ちから「原生林、天然林、人工林」の3種に大別されます。人工林とは、人間が苗木を植栽して育成した森林のこと。では、原生林と天然林の違いはなんでしょうか?
これは専門家でも混乱してしまうことのある区別なのですが、天然林とは、伐採などで人の手が入っても、自然の力で更新している森林のことです。伐採後も、周囲の樹木の種子が発芽・成長することで自然に森が保たれています。日本で古くから「里山」と呼ばれている森の多くは天然林です。
一方、原生林とは、天然林の中でも全く人の手が入っていない、一度も伐採されたことのない森林のことです。世界でも、多様な生物種が生存し豊かな生態系が残っている原生林は、アマゾンの熱帯雨林、アラスカ、ロシア、カナダなど、ごく一部にしか残っていません。
世界の原生林は、急激に減少しており、このままでは50〜100年でゼロになるという警告も出されているほどです。森林を保護したり、認証制度で持続可能な森林づくりを促進するなどの取り組みが急がれます。
では人工林ならよいか?というと、そうではありません。日本の森林の4割を占める人工林の多くが、必要な手入れができておらず、荒れつつあるという現状もあります。人工林は人手の入った森林ですから、人手をいれつつ、育てていく必要があります。下刈り・枝打ち・間伐などを適切に行うことで、健やかで質の良い森に育てることが大切なのです。
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