森のクイズ
Q
Q森のクイズ No.150

ネジネジの規則性?

ねじれて花のつく姿が目を引くネジバナには、株により右巻き、左巻きの個体があります。その比率は?

  • 右 : 左=3 : 1
  • 右 : 左=2 : 1
  • 右 : 左=1 : 1
答え見る
答え見る
正解

3右 : 左=1 : 1

i_kld_qiz_ans_150.jpg

i_kld_qiz_ans_150-2.jpg

ネジバナ(捩花)は、ラン科ネジバナ属に属する多年草。自生ランの多くが絶滅の危機にある今、私たちが身近で見られる貴重な野生ランの一種です。公園の芝生や空き地、草原などに群生する、ラン科としてはかなりアウトローな人里植物なのです。
花期は5~9月頃、特に6月中旬〜7月中旬の梅雨時に出会えます。

ネジバナのねじれ具合は、株により実に様々。全くねじれず花茎の片側に一直線に花のついたものから、花茎の周りを花が何周も回っているもの、右回りに左回り、きつくキュッとねじれたもの、ゆる〜くねじれたもの、などなど。

ねじれ方の基本的な仕組みをご紹介します。
ネジバナの花茎は上方に行くほど強くねじれており、外皮付近には厚膜組織があります。この厚みは一定でなく、茎に対して真横についた花組織の付け根の右または左のどちらかが分厚く、反対側は薄くなっています。
右側の厚膜が厚い場合、厚膜に押されるように花は左へと押されつつ開きます。同時に茎が上方向に成長するため、左上へねじ上がります(左巻き)。反対に、左が厚い場合は右に押されて右巻きになります。左巻き、右巻きの株は遺伝子により1:1の比率で存在するそう。

i_kld_qiz_ans_150-4.jpg

ネジバナを上から見たところ
(撮影場所:私の森.jp運営事務局のある事務所のベランダ)

ネジバナの花序がねじれる理由には諸説ありますが、興味深い一説があります。

ネジバナの花粉をよく運ぶハナバチは、沢山の花がついた株を好んで訪れる傾向があります。ねじれ具合の小さな株は、花を多くつけているように見えるためにハナバチが頻繁に訪れてくれ、種子生産の面では有利です。
ただし、ねじれの小さな株は花同士の距離が近いため、ハナバチは同じ株の隣の花に次々と移って自家受粉が頻発してしまうため、種子の遺伝的多様性を高める観点からは不利といえます。
つまり、訪花昆虫の少ない環境では、ねじれの少ない株が有利であり、訪花昆虫が十分な環境では、自家受粉をより防げるねじれの大きい株が有利ということです。
そのため、生育する環境の訪花昆虫の量や質の差異により、ネジバナの花のねじれ具合は固定されることなく、様々なかたちが混在していると考えられています。

見るほどに面白く、知るほどに唸ってしまう小さなネジバナの世界。新たな発見はありましたか?

参考リンク
BIOME:ひねくれることには意味がある
みんなの趣味の園芸:ネジバナの花の秘密(1)
一般社団法人日本植物生理学会:植物Q&A「ネジバナのねじれる方向について」

ゲスト出題者募集!
編集部では、面白いクイズ出してくださる出題者を募集しています。
私の森.jpの編集活動にご協力いただける、素敵なみなさまからのご連絡をおまちしております。

新着クイズ

ピックアップ