森のクイズ
Q
Q森のクイズ No.100

根が深ければ土砂災害を防げる?

山の斜面などに、根の張り方が深い木を植えると、土砂災害から守ってくれるというのは本当?

  • 土砂災害から守ってくれる
  • 土砂災害とは関係ない
  • ケースバイケース
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正解

3ケースバイケース

土砂災害の用語に「表層崩壊」「深層崩壊」という言葉があるのをご存知でしょうか?
斜面の崩壊が表土の深さに止まっているものを「表層崩壊」、それより深いものを「深層崩壊」と言います。表土の厚みはだいたい0.5~2m程度だと考えられています。木の根の深さも1メートル程度とされます。ですから、それより深い部分が崩壊すると、上に木が生えていても生えていなくても関係ありません。根の張り方が深い木が必ず土砂災害から守ってくれるというわけではないのです。

ただし、表層崩壊については森林による防止効果が認められています。根の張り方が深い木は、ちょうど杭を打つように地面の動きを抑えることが期待され、また土の中で網目状に広がる木の根は土が流れ出すのを食い止める働きをします。さらに、ハゲ山では地表が堅く乾いていると雨水が一気に斜面を駆け下りて沢や下流の川に一気に流れ込んで、すぐに増水につながりますが、腐葉土の層があれば、スポンジのように水を保持するので増水のペースを穏やかにすることが期待されます。

表層崩壊にとどまって、森林が緑のダムとして働けば防災に役立つといえますし、深層崩壊で一気に崩れ落ちて来た時には、残念ながら倒木が災害の原因となることもあります。なお、広葉樹と針葉樹でも樹種によって根が深いものも浅いものもあるので、「針葉樹の人工林」と「針葉樹と広葉樹の混交林」はどちらが安全などと単純に決め付けることはできません。

参考リンク
土砂災害とは(土砂災害防止広報センター)
表層崩壊と深層崩壊(土砂災害防止広報センター)
森林は土砂流出をどの程度防げるか「樹木根系の斜面崩壊防止機能」(PDF)