1常夏
秋の七草である撫子(ナデシコ)が「常夏(とこなつ)」とは、少し意外な気もしますが、平安時代にはすでにそう呼ばれていたようで、「常夏」は源氏物語の一つの巻名ともなっています。光源氏と玉鬘(たまかずら)が詠んだ和歌、「なでしこの とこなつかしき色を見ば もとの垣根を人や尋ねむ」にちなんだ巻名です。
「カワラナデシコ」
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江戸時代には、「伊勢なでしこ」と「常夏」の2つの流れが生まれ、広く栽培されていました。明治に入っても大流行した時代があったようですが、当時の品種は現在ではほとんど残っていません。
6月~8月頃にかけてピンク色の花を咲かせます。「我が子を撫でるようにかわいい花」からこの名前になったという説もあります。日本女性のことを大和撫子と呼ぶのは、その可憐さからでしょうか。ちなみに、サッカー日本女子代表チームの愛称「なでしこジャパン」は、「大和撫子が世界に羽ばたき、世界に通用するように」との願いを込め、「大和」のところが「ジャパン」となったそうです。
参考リンク
季節の花300
Wikipedia「常夏」
Wikipedia「ナデシコ」
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