

樹種名アブラチャンの「チャン」って何?
落葉低木のアブラチャンは、そのユニークな名前が印象的。「アブラ」は油ですが、「チャン」にちゃんと意味があります。さてその意味は?
- 天然アスファルトを意味する
- 売れば銭(ちゃん)になるから
- よく使う身近な樹種への愛称
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正解
1天然アスファルトを意味する
(1) 天然アスファルトを意味する
(2) 売れば銭(ちゃん)になるから
(3) よく使う身近な樹種への愛称

正解:(1)天然アスファルトを意味する、です。

アブラチャンの花咲く様子
アブラチャンは、クスノキ科クロモジ属 の落葉低木で、本州・四国・九州に分布 します。低木と言いつつ、高いものは樹高6メートルに達するものもあります。油分が多いため、生木でもよく燃えます。このため薪炭として使われたり、果実や枝から油をとって灯油として利用されたり、朝鮮半島では女性の髪の油として利用されたりしてきました。種子は、火をつけるとしばらく燃え続けるほど油分に富んでいます。

アブラチャンの実
枝や実にはクスノキ科に特有の芳香があります。群馬県では、雪の中を歩き回るときに足元に履く「輪かんじき」にアブラチャンを利用することもありました。よくしなって、粘り強い性質を利用し、枝をU字型に曲げたものを2つ組み合わせて輪をつくりました。いろいろな形で生活に身近な樹種ですが、愛称ではありませんでした。