「シロツメクサ」の由来は?
日常でもよく見かけ、馴染みの深い「シロツメクサ」。その名前の由来は何でしょう?
- 原産地であるヨーロッパ名の音がそのまま伝わった
- 花の部分が「白い爪」のように見えた
- 舶来品の緩衝材に使用された
3舶来品の緩衝材に使用された
シロツメクサの花
「シロツメクサ」は、マメ科シャジクソウ属の多年草で、別名「シロクローバー」とも呼ばれます。
江戸時代の幕末期、シロツメクサの原産地であるヨーロッパから長崎に舶来品を運ぶ際、こわれ物(ガラス器や医学機器)を衝撃から守るために、乾燥させたクローバー(干し草)を緩衝材として使用していました。このため、日本ではクローバーを「詰草(ツメクサ)」と呼ぶようになり、白い花をつける種類には「白詰草(シロツメクサ)」という名前がつきました。
その後、明治時代には牧草として用いられ、日本に広く分布するようになりましたが、シロツメクサのその旺盛な繁殖力の秘密を、一つご紹介します。
シロツメクサの根に目を凝らすと、「根粒(こんりゅう)」と呼ばれる1〜2ミリの小さな粒があります。その中には土壌微生物「根粒菌」が住んでおり、シロツメクサと共生しています。一般的に、植物は「土壌」から窒素化合物を取り込み生育しますが、根粒菌には「空気」から窒素化合物を作り出す特殊な力があります。そのため、シロツメクサは栄養の少ない痩せた土地でも、他の植物との競合を避け、有利に生育しやすいのです。
また、シロツメクサの生育によって土壌に窒素化合物が供給され、痩せた土壌を肥やしてくれる効果もあるのだそう(なんと頼もしい!)。根粒菌との共生はマメ科の植物だけに見られる特徴で、その仕組みについて現在も様々な研究が進められているそう。
みんなお馴染みの「シロツメクサ」の意外な一面は見つかりましたか?
参考リンク
Wikipedia「シロツメクサ」
クローバーの名でも知られるシロツメクサは根粒菌と共生
空気中の窒素を栄養にできるマメ科植物
どうしてマメ科植物だけが根粒菌と共生するのか?
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