木を守る天然の防腐剤とは?
倒木などが腐ることなく長い間残っているのは、「分解されにくい成分」が含まれているから。その成分とは次のうちどれ?
- ヘミセルロース
- グリセリン
- リグニン
3リグニン
木材は、大きくセルロース、ヘミセルロース、リグニンの3つの成分で構成されています。このリグニンが存在することで、微生物などによる分解を受けにくくなっています。言わば、木を守る天然の防腐剤です。
このリグニンを分解できる微生物として知られているのが、キノコ。中でも強い分解力を持つ「白色腐朽菌」です。白色腐朽菌がリグニンを分解できる機能に着目し、ダイオキシンなど環境汚染物質の分解・無毒化(バイオレメディエーション)に用いる研究が行われています。
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また最近では、リグニンから高性能なコンクリート混和剤をつくる技術開発も進んでいます。木質バイオエタノール製造時に副産物として取り出されるリグニンを有効活用し、コンクリートの施工性を改善する薬剤として添加する、というものです。多くの可能性が潜在する木質バイオマス、さらなる有効活用が期待されます。
参考サイト
岐阜県森林研究所
京都大学生存圏研究所
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