自分の体毛を木に変えた神様って誰?
『日本書紀』の中の逸話に、ある神様が自分の体毛を木に変え、子どもたちに命じて全国に植えさせたのだとか。その神様は誰でしょう?
- イザナギ
- スサノオ
- サルタヒコ
2スサノオ
『日本書紀』の中に、次のようなエピソードが出てきます。スサノオは「わが子の治める国に、舟がなかったらよくないだろう」と言い、体毛を抜いて木に変え、種類ごとに用途を定めたというのです。ちなみに、ひげを抜いて放つとスギに、胸毛はヒノキに、尻毛はマキに、眉毛はクスになったのだとか。用途については「杉と樟、この二つの木は舟をつくるのによい。桧は宮をつくる木によい。槙は現世の国民の寝棺を造るのによい」ときめたと言います。
原典:恵文社ブックプレス
スサノオの息子のイソタケル(五十猛神、イタケルとも)は、林業の神として信仰されています。イソタケルは妹のオオヤツヒメ、ツマツヒメと共に、スサノオの命令で全国の山々に木種を撒き、紀伊国(現在の和歌山県)に戻って住んだとされています。
Creative Commons. Some Rights Reserved. Photo by Reggaeman
イソタケル、オオヤツヒメ、ツマツヒメは、現在では和歌山県和歌山市にある「伊太祁曽神社(いたきそじんじゃ)」に祀られています。4月第1日曜日に行われる木祭りは日ごろの木々の恩恵に感謝する祭典。全国の木材関係者をはじめ参詣者で賑わうそうです。
参考文献
『日本書紀(上)全現代語訳』(宇治谷孟/講談社学術文庫)
参考リンク
Wikipedia「スサノオ」
Wikipedia「五十猛神(イソタケル)」
Wikipedia「オオヤツヒメ・ツマツヒメ」
Wikipedia「伊太祁曽神社(イタキソジンジャ)」
Wikipedia「ヤマタノオロチ」
伊太祁曽神社〜木の国神話の社〜
ゲスト出題者募集!
編集部では、面白いクイズ出してくださる出題者を募集しています。
私の森.jpの編集活動にご協力いただける、素敵なみなさまからのご連絡をおまちしております。