森のクイズ
Q
Q森のクイズ No.64

森の中はなぜ静か?

森林には騒音を減衰させる「防音効果」があります。
では、どの周波数の音に対してでしょうか?

  • 100Hz以下の低周波数
  • 1000Hz未満の中周波数
  • 1000〜3000Hz以上の高周波数
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正解

31000〜3000Hz以上の高周波数

都会でも森に入ると急に騒音が消え、静かな空気にほっとします。これは、森林が騒音を減衰させる働きがあるからです。木の葉や枝、幹にさえぎられて音のエネルギーが失われ、葉が多いほど音をたくさん吸収して音のエネルギーを減少させます。森林の防音効果は低周波数で小さく、1,000~3,000Hz以上の高周波数ほど高くなる傾向があります。

ちなみに、低周波音は船やバス・トラックなどのエンジン音、波が防波堤で砕ける音などに多く含まれ、中周波音は時報や救急車のサイレンなど、高周波はホイッスルや家電製品の警告アラーム、高速回転するエンジン音、「キーン」という金属音などが例としてあげられます。

都会の喧騒を忘れさせる明治神宮の森

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森林による音の減衰量は、林内距離30mで4~8dB(デシベル)程度、防音上理想的な構造の森林の場合には、10dB以上(騒音が半減したと感じられる程度)の減衰が期待できるそうです。防音林の例としては、成田の新東京国際空港で防音堤・防音林が整備されています。

また、森は音を減衰させるだけでなく、風にそよぐ木々の揺れ、せせらぎ、烏のさえずりなど自然の「ゆらぎ音」で不快な騒音を快適な音に交換するマスキングの働きもあります。森の癒やし効果はここにもあるのですね。
こうした防音機能は、森林のさまざまな機能のうち「快適環境形成機能」に分類されます。

参考リンク
森林総合研究所 所報(No.41・2004-8)
環境省 低周波音

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