スミソニアン渡り鳥センターが創設、認証基準を設定した「バードフレンドリー®コーヒー・プログラム」というプログラムがあります。北米と中南米を往来する渡り鳥の減少を心配したスミソニアン協会が、渡り鳥の追跡調査をした結果、次のようなことがわかりました。中南米のコーヒー農園の中でも、伝統的な木陰栽培で生産している場所の森林が、渡り鳥の最適な休息地になっていたのです。この木陰栽培を「シェードグロウン」と呼びます。

一方、低コスト化を図る大規模なプランテーション型経営が増える中、機械を導入し作業効率をあげるために、木陰を作ってくれるシェードツリーが伐採されているのが現状です。バードフレンドリー®認証農園は、有機栽培で収穫もすべて手摘みと、とても手がかかるため、大規模プランテーションに太刀打ちできません。

そこで、この認証プログラムでは、熱帯の森林を利用したシェードグロウンかつ有機栽培で生産されたコーヒーをプレミアム価格で買い取ることによって生産農家を支え、森林伐採を防止して、そこで休む渡り鳥を守ろうとしています。売り上げの一部は、米国スミソニアン渡り鳥センターを通じ、世界中の渡り鳥の研究・保護と環境保護のために還元されるということなので、森や鳥が好きでコーヒーも好きな方は、ぜひチェックしてみてください。

参考リンク
バードフレンドリー®コーヒーの森へようこそ！
住友商事：生物多様性「バードフレンドリー®コーヒー事業」
日本野鳥の会オリジナル「シマフクロウブレンド」（小川珈琲）
Smithsonian Bird Friendly＞About Bird Friendly Coffee

ゲスト出題者募集！
編集部では、面白いクイズ出してくださる出題者を募集しています。
私の森.jpの編集活動にご協力いただける、素敵なみなさまからのご連絡をおまちしております。