「居久根(いぐね)」って何?
森に関する言葉で「居久根(いぐね)」というのがあります。さて、その意味とは?
- 木を伐った後に残る根のこと
- 樹木の根に寄生する昆虫の一種
- 家を守る屋敷林の呼び名
3家を守る屋敷林の呼び名
一般に、風や雪から家屋を保護する目的で屋敷の周囲につくられた屋敷林。仙台平野では、強い北西の風から家や田畑を守るため昔から家ごとに屋敷林を育て、それを「居久根(いぐね)」と呼んでいます。もともと居久根とは、住まいを守る垣根の意味だそうです。
居久根は、例えば、東・西・北の外縁部にはスギやヒバ、マツなどの常緑樹、内側には柿などさまざまな果樹、母屋の南側には観賞用の低木を植えるなど、その中で暮らしが成り立つように育まれてきました。そして、育てた樹木を利用して家屋を建て、再び木を植えるなど、資源として活用し循環させて先祖代々守り続けて来た……まさに、小さな里山、「マイ里山」ですね。
また、用途に加え、その風格からある種のステータスシンボルでもあったといいます。田園風景の中に点在する屋敷林は、美しい景観を形づくっています。
居久根(いぐね)の他にも、砺波平野の「垣入(かいにょ)」、出雲平野の「築地松(ついじまつ)」などが有名です。
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富山県南砺市の屋敷森 「垣入(かいにょ)」
参考リンク
Wikipedia「屋敷林」
ハイビジョンスペシャル イグネ~仙台平野に浮かぶ緑の島~ - NHK名作選
file194「屋敷林」|NHK 鑑賞マニュアル 美の壺 - NHKオンライン
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