アカイラガの驚くべき変態とは?
アカイラガの幼虫は、半透明のグミの房を身にまとうような、とても美しい外観を持っていますが、幼虫がサナギになる時に起きる驚くべきこと、それは何?
- ミノムシのミノを奪う。
- 巨大な半透明の繭を作る。
- グミがみんな取れてしまう。
3グミがみんな取れてしまう。
アカイラガ(チョウ目 イラガ科 イラガ亜科)は、北海道から屋久島まで、また山から平地まで広く分布する日本の在来種ですが、さまざまな草木に大発生して、葉を枯らしてしまうこともあるので、食害性害虫とされています。
撮影:私の森.jpスタッフ
アカイラガの幼虫は、淡緑色〜黄緑色の半透明でグミ状の房に覆われていて、非常に美しくもあります。ただこの房の一つ一つには毒針が付いていて、これに触れると激痛を感じるといいます。
サナギになる際には、一転して地味な球形の繭をつくり、また、成虫も赤褐色から暗褐色の落ち着いた色合いで体中が毛に覆われており、幼虫の面影もありません。ただ、この繭になる際に、グミ状の房の塊がぽろぽろと剥がれ落ちてしまうのです。
幼虫の時もこの房は取れやすいそうで、動物などを刺した時にはそのままひっつき虫のようにはずれて、動物を追い払う役割を果たしているのかもしれません。
発生時期は7月と9~10月頃の年2回あること、必ず葉の裏側につくこと、また皮の厚い手のひらより、手の甲のほうが刺される確率が高いということを覚えて置くと良いかもしれません。とても興味深いので勇気のある方はぜひ観察をしてみてください。
写真は、ある日編集部に活けたリョウブの葉に発生したアカイラガの幼虫君です。毎日楽しみに観察していましたが、ある日水に落ちて死んでしまい、繭になる奇跡的な瞬間を観察することはできませんでした。この度クイズにすることで、在りし日の幼虫君を偲んでいます。
参考リンク・参考図書
ありんこ日記「肉付毒針を持つアカイラガ」
●発生時期と分布、種など、昆虫観察の対象としてみる
みんなでつくる日本産蛾類図鑑>アカイラガ
自然観察雑記帳>観察帳>アカイラガ
●食害生害虫としてみる
にわとしの庭師日記(手のひらは刺されにくい情報他)
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