山守の話

2008年11月20日

雪が降る前に

吉野・フクオリ

今年の私の山、ヒノキはこんな感じに仕上がりました!
ふぅ。

40年生くらいのこの山は、実は1ヘクタールあたり4,800本もありました。
この山、もともとは1ヘクタールあたり約8,000本(吉野は密植なので)植えられていたと思います。そして、今まで2回ほどの間伐と枝打ちがおこなわれています。今回が3回目の間伐で、3割ほど間伐しました。

けっこう間伐してずいぶんすっきりしたと思ってはいましたが、念のため最終チェックを大先輩の山守さんにお願いしたところ、
「けっこうというほどは伐りすぎてないけど、それぐらいでもいいよ。」
というお答えでした。う~ん…。
まっ、とりあえず今回は完成ということでいいみたいです。
あ~良かった。

(あかさん、ぐりさん、nanaeさん、なしかたさんコメントありがとうございます!)

 

2008年11月09日

矢立(ヤタテ)

吉野・秋

「秋晴れ」のところで、かきつけの話を書きましたが、今日はそのかきつけの道具をちょっと紹介したいと思います。

かきつけは、nanaeさんのコメント(ありがとうございます!)にもあったように、木にしっかり名前などを書きます。皮があったりで上手く書くにはなかなか難しいのですが…。
かきつけは平らなところだけではなく、いろんな山(山深いところや急斜面でも!)でかきつけをしています。なので、墨と筆をいろんなところへ持ち運ばなければなりません。

そこで、大活躍なのがこの「矢立」。
いろんな形の矢立がありますが、このタイプは、江戸時代に墨つぼがこのように丸くなり管をつけて筆を入れるスタイルになったそうです。腰に差して歩くのに便利です。
奈良は古くから墨や筆の生産が盛んですが、先日奈良公園を散歩したときに若草山のふもとのお店でいろんな矢立がありました。和歌で使われる矢立はもっと小さかったりと、いろんなタイプのものがありました。

今、吉野は紅葉が綺麗です。
歩道沿いのかきつけを見ながら紅葉を楽しむのも、吉野の趣のひとつかもしれませんね。

 

2008年09月18日

山見

吉野・イノタニ

先週は雨っぽく、作業もなんなので、山見をすることに。

ちょうどいい木があるよと教えてもらったので、早速でかけることに。

案内は大先輩の山守のお二人。
そこに信州から来たきこりの女の子2人と私と猟犬2匹。
すごい組み合わせで、おでかけでした。

車一台通るのがやっとの道をいける所まで行って、そこからてくてく。
途中、手入れした山の解説を聞きながら歩くこと30分、目の前にこんな景色が広がりました。

170年生くらいの葉枯らし中のスギです。色だしと水分をぬくために。

「スギは赤みの色が大事やでぇ」
と、先輩山守は170年、生きたスギの成長をかみしめるように何度も力強く言ってたのが印象的でした。

 

2008年09月17日

私の森

子供の頃、川遊びのために道を歩いているとこんな大きな木があってあまり不思議には思わなかったけれど、大人になって気がつきました。

こんな大きな木はそうない、と。

何代にもわたって育てられた私の森。
こんな森にゆくゆくは…と思いつつ、山守修業です。

これから少しづつですが、私の山守修業を紹介していきますので、気長に気楽によろしくお願いします。

 

2008年09月09日

民ちゃんを紹介します(私の森.jp 編集部)

こんにちは、私の森.jp編集部です。
上の写真は奈良県吉野にある樹齢300年という杉の人工林です。江戸時代から何代にもわたって守り継がれて来たこの森は、樹高50mもの高さから差し落ちる光に下草の緑が明るく映えて、それはもう本当にきれい。頭で考える「人工の森」のイメージとはほど遠いものでした。しかし、この森がこんなに美しいのは、吉野に「山守」という存在があったから、というのはご存知でしたか?

山守とは山主さんから山林の管理を託された、山のディレクターとでもいうような人たちで、植栽から間伐、主伐にいたるまで、樹木の管理はもちろん、その森で働く労働者の管理までをも含む一切を仕切る人。

これからご紹介する民ちゃんは、この山守の跡継ぎをめざす若い女性です。
民ちゃんは私たちを吉野の山に案内しながら、本当に山が好きでならない様子。小さな頃から自然と暮らして来た彼女には、東京からきた私たちに、伝えたい事がたくさんあるようでした。
そこで、私の森.jpでは、民ちゃんが伝えたい山の話を、お届けするお手伝いをします。民ちゃんが伝えたい事は、きっと私たちが知りたいし、そして、もっとたくさんの人たちにも届けたいと願うからです。・・今年の5月から苦節たったの3ヶ月(笑)ようやく実現できて、とてもとても嬉しいです。

下の写真、奥の赤いジャケットが民ちゃん、手前は、「森と水の源流館」館長、伝説の木こり・達ちゃんこと辻谷達夫さんです。山守の民ちゃん「父」は次の機会に!

さあ、しばらくは週末山守修業の民ちゃんに、のんびりお付き合いくださいな。

民ちゃんの自己紹介はこちらからどうぞ! 

(編集部/アカイケ)

 
 
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