ハスの葉が水滴をはじく働き、呼び名は?
ハスの葉に水がかかると丸い水滴、きれいな水玉状になります。この撥水性は身の回りのさまざまなところに応用されていますが、さて何と呼ばれているでしょう?
- ロータス効果
- 蓮華水密
- ハス水機能
1ロータス効果
ハスの葉の上でまとまって丸くなる水滴
ハスの葉の表面についた水は、表面張力によって丸まって水玉のような水滴となり、泥や、小さい虫などを絡め取りながら転がり落ちます。このような現象を「ロータス効果」と言います。
ハスの葉の表面を顕微鏡で見ると、微細な突起があり、さらに拡大するとワックスに覆われているのが見えます。ワックス分だけでも撥水性を得ることができますが、さらに葉の表側にある無数の突起が水との接触面積を小さくし、撥水性を高める作用があると考えられています。
ハスの花咲く様子
このロータス効果は、生活用品などさまざまなところで応用されています。
ナノテクノロジーの分野では、塗料、屋根材、布などの表面にロータス効果を再現し、乾燥したきれいな状態に保つ方法の開発が行われています。
身近なところでは、雨傘やスポーツウェアなど水を弾く素材の多くがこの機能に学んでいます。また、ヨーグルトの蓋に応用しているメーカーもあるようです。蓋を開けたとき裏側が全く汚れていなかったら、きっとそれがロータス効果なのでしょう。
このように、生物の仕組みや構造を真似た製品をつくったり、素材に応用する研究分野のことを「バイオミメティクス(生物模倣)」といいます。たとえば、「水の抵抗を抑える、サメの肌の構造を利用した水着」、「ヤモリの足裏の接着構造を利用した、はがせるテープ」、また以前私の森.jpのクイズでもご紹介した「オナモミの“くっつき”にヒントを得たマジックテープ(面ファスナー)」など、さまざまな実用例があります。
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参考リンク
Wikipedia「ロータス効果」
5分でわかる「ロータス効果」!自然の妙技?応用例も含めて現役講師が解説!〜Study-Z
ハスの葉の秘密|ミクロ探偵団|ミヤマ株式会社 環境分析測定&リサーチ
ハス(蓮)の葉が創り出す綺麗な水玉!撥水の謎、ロータス効果に迫る! | 暮らし~の
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